ジョン・オブ・ゴッドのドキュメント映画をロジカル解説してみる
風水師の但馬だんです。今日も皆様の御先祖様の供養代行を行わせていただいています。早朝から夜まで外出していない限り、ほぼ毎日続けているのですが、その時々で感じることが少しずつ違うのです。
これは一般的なヒーリングではなく、仏教が入ってくる以前の古い方式で行っています。こうしてお仕事をさせていただけるのは、本当にありがたいことだと思っています。
さて、今日はそんな風水師が、たまたま見つけたジョン・オブ・ゴッドのドキュメント映画を観て感じたことを書いてみます。少し長いですが、よかったらお付き合いください。
ジョン・オブ・ゴッドとは何者か
ジョン・オブ・ゴッド(本名:ジョアン・テイシェイラ・デ・ファリア)は1942年6月24日、ブラジルに生まれました。
彼は「現代医療では治せない病を癒す」とされ、特にガン患者などを対象に活動を広げました。その結果、世界中から人々が集まり、彼を中心とした一つのスピリチュアル共同体(コロニー)が形成されます。
こうした背景から、彼はブラジルのスピリチュアルブームを牽引した存在といえるでしょう。
家族と結婚歴について
彼には5人ほど妻がいたとされています。これは正式に婚姻関係を結んでいたのか、あるいは事実婚的な関係だったのかは不明です。
ブラジルの法律では重婚は認められていませんが、お金持ちが籍を入れずに複数の女性を囲うケースは珍しくありません。その意味では、ジョン・オブ・ゴッドも社会的立場を利用して女性関係を築いていたと考えられます。
施術の規模と驚異的な数字
ジョン・オブ・ゴッドは「心霊手術」と呼ばれる施術を行い、その回数は何百万回にも及ぶと言われます。
仮に計算してみましょう。
- 1人あたり6分の施術
- 1日10時間稼働
- 年間365日休みなし
- これを20〜30年続けた場合
確かに「数百万回」という数字は現実的に到達可能です。
この点だけを見れば、彼が「圧倒的な数をこなしてきた人物」であることは事実でしょう。
性犯罪という深刻な影
一方で、彼は現在も裁判中であり、その罪状は性犯罪です。
治療やカウンセリングを装って女性を別室に連れ込み、被害を受けた女性は330人にのぼると報告されています。
これは単発的な出来事ではなく、30年以上にわたり継続的に行われていたことから、年平均にすると11人、つまり月に1回はそのような行為があった計算になります。
ここで問題なのは「治療と称して女性を支配的な立場に置き、性的関係に持ち込んでいた」という構造です。これはスピリチュアル業界で繰り返されてきた典型的なパターンとも言えます。
経済効果と地域社会への影響
ジョン・オブ・ゴッドの存在は、単なる「治療者」ではなく、一つの地域経済を動かす存在でした。
彼が活動していたカーサ周辺は、彼の逮捕後に一気に人がいなくなったといいます。周囲には他にも300人ほどのヒーラーがいたそうですが、やはり彼が象徴的存在だったため、その影響力は圧倒的でした。
特に経済的な柱となっていたのは、海外から来る富裕層への高額なパワーストーン販売です。つまり「治療そのもの」と同時に、「霊的体験をパッケージ化して販売する仕組み」が整っていたと見ることができます。
ドキュメント映画を観て思ったこと
ネットフリックスで公開されているジョン・オブ・ゴッドのドキュメント映画を観て思ったのは、焦点が「彼個人」に当たりすぎていることです。
もっと広い視点で見ると、
- 誰が彼を支えていたのか
- 背後の経済構造や利権はどうなっていたのか
- 彼は本当にすべての罪を一人で背負おうとしていたのか
こうした点が見えてくるはずです。私はむしろ「彼自身は罪を引き受ける覚悟があったのではないか」とさえ思いました。
被害者への想いとスピリチュアル業界の課題
もちろん、被害に遭われた方には心から回復を願っています。
ただ、正直に言うとスピリチュアル業界ではこうした話は珍しくありません。
私自身も修行の場で「師匠格の人が女性関係で泥沼」という場面に何度も遭遇してきました。霊能者が女性に手を出す、という構図は古今東西で繰り返されているのです。
女性霊能者が騒ぎになりにくいのは、生物学的に「手当たり次第」という傾向が少ないからだろうと思います。
依存症という観点からの考察
最後に、ジョン・オブ・ゴッドの行動を「依存症」として考えると理解がしやすいかもしれません。
彼の症状は、セックス依存症で知られるタイガー・ウッズやアンジャッシュ渡部さんのケースとよく似ています。
薬を使わなくても、行為そのものによって交感神経と副交感神経を切り替え、脳が「快楽の中毒状態」になる。
つまり、これは霊能力や信仰の問題というより、むしろ医学的・心理学的な「依存症」として捉える必要があるのではないでしょうか。
まとめると、ジョン・オブ・ゴッドという人物は
- 世界的に名を馳せたヒーラーであり
- 地域経済を動かすカリスマでありながら
- 一方で依存症的な衝動と権力構造を背景に、深刻な犯罪を重ねていた人物
という、多面的な姿が浮かび上がってきます。
Originally posted on 2022年1月7日 @ 8:00 PM